: インド生活

足がない

インドでの生活も半年を過ぎようとしていますが、今更ながら、足がないことに気が付きました。ちょっとした外出の時に手軽に使える移動手段がないのです。もう少し正確に言えば、タクシー以外に手軽に使える手段がありません。 ムンバイではタクシーやオートリキシャーでの移動が主たる交通手段になります。黄色と黒色のペイントがされた Black & Yellow Cab は市街地の至るところで捕まえられる気軽なタクシーですし、ちょっと郊外に出ればオートリキシャーが同様に利用可能です。しかしそれでも、ちょっとだけ、場所を点々として移動したいときには若干気をつかいます。というのは、特に朝夕の渋滞時間などはタクシードライバーは中距離以上でないと乗せてくれない(本当に乗車拒否される)ことが多いのと、加えて、あまりお釣りを持っていない(持っていても持っていないと言い張る)ので、細かいお金を常に用意しておかなければいけないからです。 現地インド人であればタクシードライバーとの交渉でうまく対応できるのでしょうが、タクシードライバーはあまり英語が流暢でないので私の場合は細かいやり取りができません。結果的に、ある程度の距離を乗るときには便利に使っているタクシーも、短距離では若干遠慮してしまい使いにくい印象を持ってしまっています。 ・・・余談ですが、このお釣りがない問題はタクシー以外でも時に起こり困ることがあります。先日、空港の KFC にて合計 300 Rs くらいのセットを注文して、1,000 Rs 札を出したのですが “No change” (お釣りはありません)と突っ返され、結局注文を諦めました・・・ やはりここはインド人に習ってひたすら歩くというのも手なのかもと思います。日中はかなり暑いので熱中症になりそうですが、インド人達は時に重い荷物を抱えながら道路脇を延々と黙々と歩いています。あるいはこちらでは主流の、日本の昭和初期に見られたようなクラシカルな自転車もまた一つの手段かもしれません。 タクシーだけですとどうしてもピンポイントの移動になってしまうので、その間を繋ぐ移動ができれば、もう少し日々の生活にも幅がでるかなと思っているところです。 なお、日本企業からインド支社に派遣されている日本人の方々には、専属のドライバーが付くことが多いようです。それも会社からの福利厚生のパッケージに入っているものだと思いますが、電話一本でどこにでも連れて行ってくれる様子を見ると、なかなか羨ましいなあと思います。

より強い主体性が求められるインド

週末、ようやくホテル暮らしが終わり正式な住まいへの引っ越しを終えました。アパートを見つけてからほぼ一ヶ月。平均的には2週間位で済むようなのですが、契約書の締結にあたって複数の関係者の間での最終調整にかなりの時間を要してしまいました。 その間、仕事と並行しながら、携帯電話、銀行口座、クレジットカードの契約も進めてきたわけですが、ここでは日本で暮らしている時よりも主体性がより強く求められるということを実感しています。 例えば日本では、クレジットカードを持ちたければ、発行会社に対し決められた手続きで申請を行えば、ほぼ何もすることなくカードが発行されます。申請内容に問題がなければ誰が申請しようともほぼ同じ期間で発行されますし、何か問題があれば問題がある旨についてカード会社から迅速に連絡が入り対応を促してくれます。 つまり、一度申請してしまえば、可能な限り最短のルートで先方が正しく処理してくれることを信じることができるわけです。 ところがインドでは、申請した後にその申請内容が正しく受理され手続きが進んでいるかどうか、申請者が主体的にフォローしながら必要があれば介入していくことが求められる様です。 例えば私の場合、クレジットカードの申請をしたものの1週間以上音沙汰がなく、問い合わせてみたところ、ほとんど何も進んでいなかったという状況を経験しました(実際に何も進んでいなかった証拠はありませんが、やり取りから推測するに、そうであったと思われます)。早く発行して欲しい旨を明確に伝えたところ、数日後にカードは発行されました。 もちろん放置していても一定期間後にカードが発行されたことは間違いないでしょうが、速やかに発行してほしいと思うならばその旨を伝えない限り、迅速な発行は保証されないのだと感じました。 今回1ヶ月の期間を要した住居の契約にしても、初期の段階から私がより細かくフォローしていればより短期間で事が進んだのではないかと思っています。住居を選定し契約をスタートしてからの1、2週間の間は、私も相手に任せただ待ってしまっていたのですが、遅々として進まない状況にさすがに焦り、入居希望日を何度も伝えた始めた頃から処理のスピードが加速していきました。 日本での暮らしに慣れている身としては、身の回りの物事の進捗に常に気を配りながら時に介入していくことは、なかなか疲れるところではあります。しかし、これがインドという社会で生きていく時に求められる基本姿勢なのだろうと思います。 言い方を変えれば、自分で責任をもって主体的に関与していかなければならない範囲が日本よりもインドのほうが広いということでしょう。これだけ多様な人々がいる国ですから、それも当然のことだろうと思います。 上記はあくまでも生活に直結した事例でしたが、仕事をする上でもその姿勢が求められることは容易に想像できますし、インド人たちはそれを当然の姿勢として日々発揮していくのだろうと思います。 そして結果的には、こうした環境で生きていくことで、「強い個」としての成長があるのではないかとも思っています。先日マイクロソフトの次期 CEO にインド育ちのインド人である Satya Nadella 氏が選ばれた様に、世界的に活躍するインド人が多い背景にはこうした環境要因もあるのではないでしょうか。 私もこうした環境の中で過ごすことで、少しでも成長していければと考えています。

インドに来て半月

インドでの生活を開始して約半月が過ぎました。 到着以来ホテル暮らしが続いていましたが、ようやく引越し先の候補が見つかりました。正式な契約に向けての手続きを進めていきたいと思います。インドに長期滞在するために必要な、FRRO (Foreign Regional Registration Office) での外国人登録も完了しています。こちらでの仕事用携帯に加え、プライベート用の携帯も入手。近々銀行口座も開設やクレジットカードの発行もできそうです。こうした契約等が完了すれば、こちらでの生活基盤としては必要最低限構築できたと言えそうです。 日本からインドへはスーツケース2つとバックパック1つで身軽に飛んできたので、生活に必要なモノは最低限のものしか持ち合わせがありません。したがってこちらで必要な物を随時買い足していく必要がありますが、土地勘がつくに従って必要な身の回りのモノの調達もできるようになってきたました。 例えばニーズの高い衣類に関してはほぼこちらで調達できそう。もちろんデザインはインド人好みに合わせられたものですが、細かいことに文句を言わなければフォーマルなものからカジュアルなものまで問題なく揃いそうです。大都市ムンバイとあって大型の商業施設もいくつか存在するので、そうしたところに行けば色々な店を見て回りながらの買い物も可能です。 衣食住の食である生鮮食品も、外国人向けに品揃え豊富なお店がいくつか存在しています。こうしたところでは牛肉や豚肉など、ヒンズー教、イスラム教の混在するインドで取り扱いの難しい肉類も手に入るようです。私は当面自炊はしない予定ですが、生活に慣れてきたら、日本料理的な料理も何とかつくれるのではと期待しています。 一方で、衣食住とはレベルが異なりますが、個人的にニーズの高い文房具の調達に苦労しています。東京都内であればすぐに手に入るノートパッドや綴じノートといった仕事の道具がなかなか見つかりません。こちらではノートというと、どうも大型のリングノートが主流のようですが、あまりに大味な感じで使い勝手が悪そうなのです。そう考えると日本の文房具屋に置いてある品揃え豊かな様々な文房具は日本という文化を象徴するものの一つだなと思えますね。慣れの問題かもしれませんが、長いこと使って手に馴染んたノート類が使えないのは、気持よく仕事をする上でちょっとした課題になりそうです。