青い街 ジョードプル 訪問記 #1

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既に1ヶ月近く前の話になってしまったが、10月上旬の連休を利用してラジャスタン (Rajasthan) 州にあるジョードプル (Jodhpur) へ行ってきた。いつものように今回も2泊3日の短期集中旅行。

 

ラジャスタン州は観光地としては非常に魅力的な場所で、ジャイプール (Jaipur)、ウダイプール (Udaipur)、ジャイサルメール (Jaisalmer) など多くの観光都市を抱えているが、なかでもここジョードプルは別名ブルーシティとも呼ばれ、観光地として人気の街。僕もインドに来てから一度は行ってみたいと思っていた場所だ。ただし次の地図を見てもらえれば分かる通り、ラジャスタン州は乾燥地帯なので夏場はかなりの猛暑になってしまう。そこで10月に入り少し気温が下がり始めたこのタイミングで(それでも日中は30度を越えるけれど)、かの有名なブルーシティを訪れてみた。

 

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今回は現地に滞在できる日数が短いため、ムンバイからジョードプルへは時間を優先し飛行機で往復した。2014年10月現在、ムンバイからの直行便は Air India と Jet Airways が1日1便ずつ運行しているのだが、遅延リスクの高い Air India は避け運行が安定している Jet Airways を選んだ。

余談だが、Air India は本当に遅延が多い。いわゆるナショナル・フラッグ・キャリアで国営企業なのだが、僕が過去に使ってきた経験では4回から5回に1度は30分以上遅延しているし、1時間遅れというのも珍しくない。従ってビジネスはもちろんプライベートでも可能な限り利用を避けている。

 

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ジョードプルに着いたのは午後1時半頃。そこからまずはタクシーでホテルまで移動した。ムンバイより街のサイズがずっとコンパクトなジョードプルはどことなく穏やかな雰囲気。クルマの数も少なく(移動はオートリキシャ中心の様子)、ムンバイではいつもけたたましく鳴っているホーンもあまり聞こえてこない。そして牛がずっと多い。

 

ジョードプル観光といえば一番有名なのはメヘラーンガル砦 (Mehrangarh Fort) という丘の上にそびえ立つ砦なのだが、初日の今日は旧市街地へ行ってみることにした。ホテルから15分ほどオートリキシャに乗ると、旧市街地への入り口とも言える Clock Tower 近くに広がるマーケットに着いた。いくらムンバイよりも穏やかな印象とはいえ、やはりここはインド。人が集まる場所のエネルギーはものすごい。その場の空気に飲まれ、僕もなぜか早足になる。

このジョードプルの旧市街地には有名なオムレツ屋があるという話を聞いていた。「地球の歩き方」にも載っているらしい。そこでは Vicky という名前のインド人が美味しいオムレツを作っているという。僕はこの日は移動時間に重なってランチを逃してしまっておりお腹が空いていたので、Vicky のオムレツ屋を探すことにした。

 

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辺りをしばらく探したのだが、オムレツ屋が見つからない。そこで近くのインド人に場所を聞くことにした。インド人に場所を聞いて困るのは、本人がその場所を知らなくても知っているフリをして適当に答てしまう場合があることだ。プライドの高いインド人は「分からない」と認めることがあまり好きではない様子。これで観光客は道に迷うことも少なくないのだが、最近は適当に言っている場合とちゃんと分かって教えてくれている場合とが何となく分かるようになってきた。そして今回は二人目にちゃんと分かっている人に出会った。

 

その案内に従って歩くこと10分。Vicky のオムレツ屋に着いた。確かに Vicky がいる。しかし残念ながら今日は店じまいだという。どうやらそのオムレツ屋の目の前の広場にて今晩祭りが開かれるとのことで、早々に切り上げてしまったようなのだ。

「また明日来るよ」と言って立ち去ろうとしたところ、Vicky に祭りを見ていけと言われた。もともとのプランではこの後は旧市街地を散策して「ブルーシティ」の由来になっている青く塗られた家々を見て回ろうと思っていたのだが、こうした予期せぬ出会いに出会ったらそれに乗じてみるのも大切。そこに留まってみることにした。

 

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