インドでカメラを持ち歩くのはまだ慣れない

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未だにインドでカメラをぶら下げて街を歩くのは慣れていません。一眼レフなど持ちだそうものなら、最初は緊張して周りの視線を伺ってしまいます。

インドでカメラを持ち歩いているのは、観光スポットで外国人相手の写真撮影サービスを提供しているインド人(カメラは商売道具)か、あるいはその観光スポットを訪れている外国人や裕福なインド人くらいです。一度観光スポットを離れ、日常の生活圏に入ると、カメラを見かけることはほとんどありません。

従って私がカメラを持ち歩いていると、見た目の違いも手伝ってかなり目立ってしまうのです。自意識過剰かもしれませんが、外国人でカメラという格好は観光客としか見えないようで、路上の物売りや物乞いからの熱い視線を浴びることになってしまいます。もちろん他人の目など気にしては生きていけないインドですから、私もある程度は開き直って好きにさせてもらうのですが、やはり根っこは周りの目を気にする日本人。どうしても緊張してしまうのです。

 

ところでインドでは普段の生活圏では本格的なカメラを見かけないと書きましたが、インド人は写真を撮らないのかというとそんなことはありません。例えば街中でのパレードや何らかのイベント時には、スマートフォンのカメラで写真を撮るインド人達をよく見かけます(共和国記念日に開催されたパレードではボリウッドスターが登場し大変盛り上がっていました)。

日本では一昔前であればコンパクトカメラが活躍していたシーンだと思いますが、インドの場合、コンパクトカメラ市場の立ち上がりよりも先にスマートフォンが普及してしまったようです。日本においてもコンパクトカメラの市場はどんどんスマートフォンに取って代わられている現状を考えると、この先インドでコンパクトカメラが普及することは難しいだろうなと思います。

そう考えると、ノートパソコンに対するタブレット、インフラの必要なリアル書店に対する電子書籍など、新興国ならではの市場の立ち上がり方が想定されるものは他にも色々とあり得そうですね。

 

冒頭の写真は Black & Yellow Cab から。乗り心地はイマイチですが、手軽に使える日常の足として活躍してくれています。ムンバイでは定番のタクシーです。