: スラム

盟友ムンバイへ来たり(エンペラーの会) #12 – 別れ

これは「エンペラーの会インド編第11話」からの続きである。

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今回のダラヴィ・スラムのツアーには羅王と僕以外にイギリスからの青年3人そしてシンガポールからの参加の女性1人も同行している。商業地区を見ながらトーマスは色々な説明をしてくれ、またツアー参加者からの質問を受け付けてくれた。

印象深かったのは同行していたイギリス青年グループとトーマスとのやり取りだ。彼らも自分たちの興味故に質問しているのだろうが、その質問内容がかなり率直、というより日本人感覚からすればやや失礼なものも少なくなかった。例えば、この仕事でいくら収入が得られるのかとか、このビジネスを買うとしたら(オーナーになるとしたら)いくらくらいお金を払えばよいのか、とかそんな質問だ。当然、異国の地でそういった点に興味を持つのは理解できるのだが、モノの言い方として、ダラヴィ・スラムの人々を下に見ているような言い方だったのが気になってしまった。彼らの1人がコソっと仲間に「ここは発展途上国だから仕方ないよね」とのコメントを漏らしていたのも僕は聞いている。

盟友ムンバイへ来たり(エンペラーの会) #11 – ダラヴィ・スラム

これは「エンペラーの会インド編第10話」からの続きである。

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午後、タクシーでダラヴィ・スラム (Dharavi Slum) に向かう。Realty TOURS & TRAVELS のスラムツアーに参加するのだ。

ムンバイに飛行機で降り立つ時、滑走路のすぐ近くにはたくさんのスラムが建ち並んでいる。雨漏り防止なのか日除けなのか、トタンの屋根にブルーシートが敷かれているので、空から見るとそれがスラムなのだとよく分かる。空港の周りだけでなく、ムンバイの市内を移動するときも、あちこちにスラムと思われる住居地区がたくさん目に入る。高層マンションの近くに点在するスラム。これが至るところにあるのがムンバイという街だ。