第二領域の世界に杭を打つ

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デリーからムンバイに戻りました。といってもまたムンバイの自宅で過ごすのは週末のみで週明けからは再びデリーです。

今関わっているプロジェクトですが、プロジェクト最終日までの時間が短いため、平日は朝から夜までかなりみっちりと仕事が入ってしまいます。しかもホテル住まいという環境のため、せめて夜は自宅でゆっくりというわけにもいかず、どうしても張り詰めた気持ちが続いてしまいがちです。結果的に目の前の仕事のことで頭が一杯になりがちな毎日となっています。

しかしこうした毎日の中においても、中長期的な視点を忘れず、今の自分のあり方について振り返り、将来に向けた行動の布石を打っておきたいものです。今日の自分は数年前の自分の思考や行動の結果ですから、数年後の自分は、今日の思考と行動が大きな鍵を握っています。その時、自分が望む状態を手に入れているために、今日を意識的に過ごせたらと思っています。

今のように、直近の仕事のために必要な時間が日常の大半を占めているような状況においても、中長期的な視点を忘れないために私が意識していることは、朝起きたら手帳に書いてある自分のありたい姿を確認することと、加えてメモ書きで良いので手帳にそれに関連した自分の思考結果を書きとどめておくことです。私が尊敬するある方は「杭を打つ」という表現をよく使われていますが、まさに自分の手で思考を残すことによって、多忙な日常に流されないよう杭を打っているイメージです。

もちろんメモを書いたところで、それに付随する具体的な行動をその日に起こせるかというと難しい日も多いです。第二領域の時間はあらかじめ天引きすべし、というのは正論として理解していても、時間に追われてしまうことも現実には少なくないと思います。ですから、行動レベルで日々結果を残していくことは理想としつつも、それが難しい場合には、せめて自分の意識だけでも第二領域の世界に飛ばし思考を言語化しておくことで、自分がその世界に片足だけでも留まれるよう杭を打っておきたいのです。

 

写真はデリーからムンバイに戻る機上で撮影したもの。雨期のムンバイの上空はたくさんのダイナミックな形の雲に覆われていました。コンパクトな Ricoh GR は出張時でもカバンに入れておける頼もしいカメラです。